KAILO

我が子を食らうダチョウ

第2有島ダチョウ牧場

7月末、北海道ニセコ町にある第2有島ダチョウ牧場に行ってきた。

広々とした草原にダチョウと牛が放牧されていて、背景には羊蹄山がはっきりと見える。 2015年に初めてここを観光した際はまず眺めの良さに驚き、加えて目の前でダチョウの群れを観察できる物珍しさで盛り上がった。今回はその時と同じメンバー3人で3年ぶりの再訪。

食品の自動販売機しか無かった建物は菓子工房とカフェスペースに変わっていて、土日にはダチョウの卵を使ったプリンを作っているとのことだったが、あいにくその日は金曜だったため食べられなかった。

代わりに、同じくダチョウの卵を使っているというどら焼きを食べた。一般的なイメージの2倍くらい大きく、生地がふわふわで美味しかった。はじめは1個買って3人で分けて食べていたのに、最終的には全員1個ずつ買っていた。

餌やり

外には餌やり体験用の乾燥トウモロコシが売られている。ダチョウの中でも人懐っこい性格のものはただでさえ近づいてくるが、餌を持っているとなおさら集まる。

何粒か掌に置くと、長い首をしならせて、ガッ、ガッ、と勢いよく啄んでくる。勢いが良すぎて指を噛まれてしまった。手から餌をやるのは面白いが、指輪をしている場合などは特に危険なので、地面に設置された餌置き場に撒いたほうがいいと思う。

抱卵の姿を見る

牧場の方のご厚意で、普段は公開されていないというダチョウの抱卵を見せて頂けた。

小屋の中に3羽のダチョウがいて、地面の窪んだ(恐らく掘った)ところに大体10個くらいの卵がある。3羽はすべてメスで、上位のメスが産んだ卵は中央、つまり安全な位置に配置されるのだという。なるほどと思って見ていると、1羽の母鳥が窪みの上に座った。

その日は真夏で気温が高かったが、小屋の中はさらに暑かった。その環境で卵を温めるということは相当な高温になるのではと話していたが、牧場の方曰く、むしろ高温になりすぎないように覆いかぶさっているとのことだった。

ふと母鳥が立ち上がった。覗き込むと、卵が1つ割れてしまっていた。小屋のダチョウたちはその卵を殻ごと、さっきの乾燥トウモロコシと同じように、ガッ、ガッ、と食べ始めた。 放っておくと雑菌が繁殖するなど、他の卵に悪影響があるからではないかということだったが、動物が我が子を食べる姿を目の前で見るのはちょっとした衝撃だった。

後からネットで調べたところによると、動物が子を食べることはよくあるらしい。その理由も様々で、単に人間の価値観だけで捉えられるものでもない。滅多に見ることのできないものを見ることができ大変学びがありました。